エアーツール取扱注意事項


NPKエアーツールは、あらゆる作業の合理化に役立つ優秀な製品です。 高精度な部品から組み立てられたこれらの製品は高速回転、激しい往復打撃運動をする精密工具ですから、使用に際して最新の注意を払っていただければ機械を長く経済的にご使用いただくことができます。

作業環境の注意点

  • 作業場は十分に明るくし、整理、整頓をしてください。
    暗い作業場や散らかったところで作業をすると事故につながる恐れがあります。
  • ゴム類に悪影響を与える環境では、使用しないでください。
    部品の破損による事故や故障の原因となります。
  • 爆発の危険性のあるところでは絶対に使用しないでください。
    可燃性のガスや液体、粉体などのある場所で使用すると爆発や火災の原因となります。
  • 水中では使用しないでください。事故や故障の原因となります。
  • 指定圧力以上での使用は、製品の破損や事故の原因となりますので必ず手元圧力を指定圧力にして使用してください。
  • エアコンプレッサ以外の動力源を使用しないでください。高圧ガス(プロパン・酸素・アセチレンなど)を使用すると爆発の危険性があります。
  • エアーホース取付の不備、継手の破損などの原因でエアホースがはずれた場合、エアホースが飛び回る危険性があります。 エアーツール使用前には必ずエアホース・継手が正しく取り付けられているか確認してください。
  • エアー配管内はドレンなどを含んでいるので、エアーフィルタ、ドレンセパレータ、オイラを必ず常設しオイラ内の油量をチェック してください。

エアーツール使用時の注意点

  • 手や作業着が巻き込まれないよう、可動部には細心の注意を払い使用してください。
  • 保護眼鏡、耳栓、顔面マスク、保護エプロン、ヘルメット、手袋、その他保護衣類などの防護用具を常時着用してください。
  • 必要な場所では防護壁を設けてください。・長時間の連続作業は疾病等の原因となりますので、定期的に休憩をしてください。 また、人体に痺れなどの異常を感じた場合直ちに使用を中止し、医師の診断を受け指示を受けてください。
  • 製品によっては重量のある製品もありますので、無理な体勢での使用は避けてください。落下時に怪我をする恐れがあります。
  • 先端研削工具を装着するときはいつでもツールのスピンドル回転速度を測定してください。先端研削工具の最高許容速度が使用工具よりも遅い場合は即時に使用を中断してください。
  • 先端研削工具の脱着の際にはエアーツールがエア供給源から取り外されていることを確認してから行ってください。
  • エアーツールは微細な粉塵や水分でも、場合によってはエアーツールが作動不能になる場合がありますので、作業を中断後も異物がエアーツールの中に入らぬよう注意してください。
  • エアーツールは高速回転、高速往復運動をして動きます。給油不足の場合、部品の発熱、摩耗を急速に早め動作不動や性能低下を引き起こします。長期間使って頂くためにも使用前、使用後に給油を行ってください。

その他注意点

  • エアーツールを運転するとき、エアーツール入り口圧力と配管圧力に差が生じます。これはホース、配管による圧力損失で、一般的に圧力損失と呼ばれるものです。ホース選定に関してはエアー圧力降下表を元に選定してください。
  • 改造は絶対にしないでください。特に高速回転、往復打撃する製品は部品が破損し重大な事故につながる可能性があります。
  • 製品の性能能力を十分に確認してください。必要以上にワークに付加をかけると事故につながりますので適正能力の製品をお使いください。
  • コンプレッサの容量は使用するエアーツールの数量により決定されます。よってエアーツールを使用時には使用コンプレッサの許容量に従って、使用台数、使用機種を選定してください。

保守・点検・修理について

  • 使用前にはねじ部のゆるみや部品の破損などがないか必ず点検してください。性能低下や故障の原因になり、危険を伴う恐れがあります。
  • 安全に効率よく使用していただくために、保守・点検を行ってください。また使用前・使用後にはニューマチックオイルを給気口に差し使用してください。
  • 修理につきましては購入先販売店にお問い合わせください。お客様自身での修理・分解につきましては事故・不具合の対応は致しかねますのであらかじめご了承ください。
  • エアーツールの修理時期に関しては独自のルールを設け、安全かつ効率よく使って頂くことをお奨め致します。

配管について

  • エアーツールの故障の多くは圧縮空気の状態が悪いために生じます。配管を十分に太くし、3点セット(フィルタ・減圧弁・オイラ)を必ずご使用ください。

上手な配管とは

  • 圧力を下げない
    エアツールは手元圧力が規定だけ必要です。本管・枝管・ホースの内径は充分に、長さはできるだけ短くしてください。3点セット・弁・継ぎ手も空気流量に合ったものを取り付けてください。配管系での圧力損失は0.1MPa以下にしてください。
  • ドレン・異物を入れない
    圧縮空気は本質的に水分を含んでおります。アフタークーラーなどで水分を抜き、配管中にたまったドレンがエアツールに入らないように配管は1%以上の高配をつけ、枝管も本管の上側から取り出してください。
    本管の最低部や各枝管にはドレンタンク・ドレン抜きを取り付けてください。最初に配管をエアツールに接続する前、必ず空ぶかしをして異物を排出してください。
  • 油を入れる
    エアツールは各種類高速回転しますので、必ずオイラで給油してください。油はタービン油32番を推奨しております。弊社でも専用油を販売しております。エアツールを一週間以上使用しない場合にはエアーの差込口から油を5滴程度注入し、軽く回転させモータ部に油を潤滑させて錆を防いでください。

コンプレッサとエアーホースについて

  • エアーツールを作動させるには、一定量の圧縮空気を必要とします。選定の機種の空気消費量に対して、コンプレッサの容量に、余裕のあることが基本条件となります。コンプレッサの空気容量が不足すると、空気圧力が降下し、エアーツールは作動途中で能力低下または停止します。
  • また、エアーホースはエアーツール入り口の圧力と配管の圧力に差が生じております。これを一般に圧力損失とよび、極力損失が無いようにホースを選定する必要があります。 ホース圧力損失が0.07MPa以上ある場合はホースまたは関連部品の対策が必要になります。
  • 以下の資料を参考に製品が本来持つ能力を発揮できる環境を整えてください。

コンプレッサ容量の計算式